巻乗りや輪乗りで馬を曲げられなくなってしまいました。
 巻乗りや輪乗りで馬を曲げられなくなってしまいました。他の馬に乗っているときは大丈夫ですが、1頭曲げられない馬がいます。でもその馬のせいではないようです。上級者、初心者にかかわらず他の人が乗れば問題ないし、何より私も今まで楽に乗れていました。
 左手前のときに起こります。回転しようとすると外へ外へふくらみ全く曲げられません。右手前の時には問題ありません。外手綱の張りかと思い、一生懸命張ったり姿勢に気をつけたりしますが全然曲げられません。 また曲げられなくなるのでは?と思い、つい意気込んで回転しているように思います。姿勢や脚の位置がきちんとできているかは不明ですが、右手前と比べると内側の拳、肘にかかるハミの感覚が違うように感じられます。何かアドバイスがあったらお願いいたします。

(26歳・女性・乗馬歴約3年)
 ほとんどの馬は、左方向への側方屈とうし易い傾向があります。肩を内へ、斜め横歩、ハーフパス等の運動も、調教初期の馬では左の方がうまくできます。
 一方、屈とうし易い分、いわゆる「肩から逃げる」こともしばしば起こります。この際馬にとっては回転し易い方(今回の場合左回転)で起こるので、原因は乗り手にあることになります。
 内方手綱のみで回転の要求をしようとする時にはそうしたことが起こりやすいですが、ご質問では外方手綱についても注意をしているようですので、馬は肩内や斜横歩の扶助と勘違いして運動しているのかもしれませんね。
 二蹄跡運動も含めて、馬の進行方向を決める最大の要因は乗り手の重心の方向です。あなたの重心の方向が直線上にあれば、内、外方手綱、内方脚の扶助が正しいとしても馬は回転しないことになります。
 基本的なことですが乗り手の体の面を進行方向(輪線上)に向け、側方屈とうはややひかえめにして脚による推進を強くして馬に回転を理解させましょう。例えば速歩でできなかったら、常歩でというように馬の誤解を解消してください。

(ジョーバ博士)


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